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ペイントで変わりはじめる、私の暮らし

Lesson 1:お部屋にタイトルをつけてみましょう

Lesson 1:お部屋にタイトルをつけてみましょう

ご自宅に色を取り入れる際、何色がいいのか迷ってしまいがち。
どういうものに囲まれて過ごしたいのか、自分の好きなものは何なのか、
そんなことを考えながら色を選ぶのはとても楽しいものです。
お客様の「自分のスキ」や「居心地の良さ」を大切にされている、
京都を中心に活動中のインテリアコーディネーター松本さんに色を選ぶときのヒントを聞いてみました。
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Interior Design & Decoration DECO-TE  撮影:平松写真事務所

はじめまして。京都でインテリアコーディネーターをしている、DECO-TEデコ・テ 松本と申します。
今月から「色をえらぶ」ためのポイントを、レッスン形式で書かせて頂くことになりました。
むずかしいと思われがちな色えらびですが、じつはとってもたのしくて、わくわくする部分なんです!
このレッスンを通して、そんなことをお伝えしていきたいと思っています。

「色をえらぶ」ために必要なこと

お客様とお部屋について考えている時によく聞かれるのが、「どの色があいますか?」という質問です。
このお部屋にあう色はこれ!という正解がある、と思われているかもしれません。
でも色をえらぶために一番大切なことは、インテリアや色の知識よりも「その色をえらぶ理由」だと私は思っています。
そしてその理由は私ではなく、そこに住む人だけがもっているものです。
私の役割は「その部屋でどんな風に暮らしたいか」をお客様と一緒にさがすこと。
それが見つかれば自ずとえらぶべきものが決まってきます。

インテリアのむずかしさ

Interior Design & Decoration DECO-TE  撮影:平松写真事務所

今までの仕事の経験から、「インテリアがむずかしい」と思っておられる方の中には、
自分が好きなものだけをえらんだつもりなのに出来上がりがイメージと違った、ごちゃごちゃになってしまった、
という失敗体験がある方がいらっしゃいます。
好きなものには一貫性があるはずなのに、あわせてみたら統一感がない、素敵に見えないのはなぜなのでしょう。

一番簡単な、失敗しないコーディネート

コーディネーターとしてはあるまじき発言かと思いますが、
私は「だれでも失敗しないコーディネート」のコツをある日発見してしまいました。
それは「ひとつのお店ですべてを揃えれば失敗しない」という法則です。

あるとき私は自分のファッションのマンネリ化を打破しようと、ぶらぶらとウィンドウショッピングをしていました。
どのお店の店員さんもとてもおしゃれに見えます。そのとき気がついたんです。
店員さんが素敵に見えるのは、すべてをそのお店でそろえているからじゃないか、と。
インテリアとファッションは似ている部分がたくさんありますが、同じ法則を使えばインテリアでも、
カーテン、ソファ、照明とひとつのお店ですべてを揃えれば、ショールームの様なお部屋が簡単にできるはずです。

必要なのはくらしのイメージ

撮影:Kenta Hasegawa

ではなぜ一軒ですべてを揃えれば、おしゃれに、統一感をだすことができるのでしょうか。
私はそこに「ブランドのテーマがあるから」だと感じています。
IKEAのショールームに行くと、仲良しファミリーがおしゃべりしながら食事をしたり、
リビングでくつろぐ時間を共有する生活が見えてきます。
ACTUSに行くと、自立した大人が都会的な暮らしをスマートに楽しんでいる姿が垣間見えます。
それぞれのブランドには「こんな生活がいいんです!」という明確なメッセージあるからこそ、
お店の商品に一貫性があるのです。

じゃあコーディネーターはいらないんじゃない?といわれそうですが、
私に依頼してくださるお客様は、そうしたお店のつくった「理想のくらし」がしっくりこない、
もっと自分にぴったりとあったお部屋を求めているという方がいらっしゃいます。

まずはテーマづくりから

だから私がお客様と0から部屋づくりを始める時も、
まずは「その部屋でどんな時間を過ごしたいのか」「どんな場所にしたいのか」を徹底的に考えます。
リビングにいつもいるのはだれなのか、その人はいつもどんなことをしているのか、ソファにいるのか、
ほとんどダイニングにいるのか、寝室は寝るだけなのか、寝室に行ってからテレビをみたり本を読んだりするのが至福のときなのか…。

そんな風に過ごす時間のイメージができてきたら、そのお部屋のテーマを考え、タイトルをつけます。
これが今回のレッスンのポイントです。

タイトルは「異世界への入口」

Interior Design & Decoration DECO-TE  撮影:平松写真事務所

以前担当したお客様の玄関には「異世界への入口」というタイトルをつけました。
インテリア好きのお客様のご希望はとても個性的で、部屋毎にテーマを設けて独特の世界観をもつお部屋をつくっていきました。
その中で玄関は、外から家に帰ってきた時に「自分の家に帰ってきた!」と実感できるような、
楽しいものにしてほしいというご希望でした。
玄関は外(社会)と内(家)との境界、そしてそこから続く廊下は個性(部屋)と個性(部屋)をつなぐ場所です。
そこから「異世界への入口」というタイトルを決め、曖昧な場所にしようというテーマが決まりました。
そうやってテーマがきまると、色はミステリアスなパープル系、トーンも他とぶつからない淡い色がいいんじゃないかと絞られてきました。

廊下が真っ白な壁ではこの雰囲気はつくれませんし、既成品の壁紙ではこんなにぴたりとくる色えらびができなかったと思います。
「つくりたいお部屋のテーマ」は「色をえらぶ理由」であり、そのとき「きちんと色がえらべる」ことがとても重要になってきます。

自由に考える、わたしの部屋

ただ単に「調和がとれている」だけのお部屋は、きれいですがあまり面白くありません。
そこにその人の気配を感じたり、「こんなことをする時間が好きなんだな」と想像してしまう様なお部屋をみたときに素敵だな、と感じます。
そしてそんなお部屋を自分で自由につくれることこそがお部屋づくりの楽しさだと思っています。
ぜひみなさんも、まだ見ぬ自分だけのお部屋探しをしてみてください。
ここでのレッスンはそんな方の手助けになるようなアイディアを紹介していきたいと思っています。

Lesson 2:自分らしいお部屋の見つけ方とは?
Lesson 3:どんな効果を期待してるのかを考えましょう

松本 亜希子 インテリアコーディネーター/インテリアスタイリスト

日本女子大学住居学科卒。設計事務所勤務を経て、京都でInterior Design & Decoration DECO-TE(デコ・テ)を設立。「ドラマティック インテリア」をコンセプトに、色や柄、アンティークを組み合わせた個性的なお部屋をコーディネート。インテリアの魅力をもっと多くの人にわかりやすくお伝えするため、FacebookやInstagramでも発信中。
WEB:http://www.deco-te.com  FB: https://www.facebook.com/decotekyoto/
Instagram: https://www.instagram.com/deco_te_kyoto/

松本さんがコーディネートしたお部屋はこちらからもご覧いただけます。