ペイントで変わりはじめる、私の暮らし

HAPPY WALL PROJECT

大井倉田児童センター 子供たちの秘密基地

今回のHappy Wall Projectは、参加する子どもたちにとって一大事のイベント。なぜなら、みんなの大好きな秘密基地である、あの場所をペイントするからです。

ペンキ缶

8月8日、Happy Wall Projectを行った品川区大井倉田児童センターは、住宅街の中にある家庭的なセンターで、幼児から中高生までみんな仲良しでいつも活気に満ちています。

そのセンターにある、みんなの大好きなあの場所とは…なんと、「押入れ」です。
押入れは、本を読んだりゲームをしたり、友だちとかくれんぼやおしゃべりをしたりと、自分の好きなことができる、子どもたちのお気に入りの場所。
過去に行った改修工事の際には、スペースの兼ね合いで何度もこの押入れの撤去案が挙がったそうです。それでも残し続けている理由は、この押入れが、ずっと昔から子どもたちにとって特別な場所だったからなのです。
「子どもたちにとってこの押入れはただの押入れではなく、ここに入るとまるで別世界にワープしたような気持ちになれる、秘密基地なんですよ」と館長が笑顔で教えてくれました。

そんな大事な場所も、長年使ううちに壁紙の汚れが目立つようになり、暗い空間になっていました。この暗く殺風景な押入れを子どもたちがもっと楽しめる空間にしたい、そしてみんなで塗り替えることで忘れられない夏の思い出にしたい、との職員のみなさんの思いがHappy Wall Projectに届いたのです。

before

そして立ち上がったのが秘密基地大好き少女3人組。自分たちの大好きな場所を変身させたい!とペイントのテーマを決め、それに合う色を選んでくれました。ROOMBLOOMのカタログとにらめっこし、悩んだ末決めたテーマは「空と草原」。上段には「go surfing」できれいな青空を、下段には「green market」で草原を表現することにしました。空には、ステンシルで雲も描くことにしました。

―この夏、あの秘密基地が変わる!みんな、その瞬間を見逃すな!-
目をひくセリフが書かれた職員のみなさん力作の告知ビラ。いよいよ子どもたちの「夏のペイント大作戦」が始まります。

チラシHWP

当日はセンター利用者の幼児親子や小学生を中心に20名以上の方々が集まりました。空チームと草原チームに分かれてペイント開始です。押入れのなかにみんな入り込み、押し合いへし合いしながら、塗っていきます。手や髪の毛にペンキがついてもお構いなし。みんな夢中で、真剣な表情でペイントしていました。

始める前
ペイント中1
ペイント中3

いつも児童センターで楽しいイベントを開いている法政大学児童文化研究会のみなさんも参加してくれました。
「僕も空塗りたいー!」「わたしもローラー使いたいー!かわってー!」などの声がたくさん飛び交い、大学生のお兄さんたちが子どもたちをなだめる場面も。空に描く雲も、少女3人組を中心にみんなできれいにペイントしました。

ペイント中4
雲つくり

空と草原をテーマに塗り替えられた押入れは、明るく楽しい空間に大変身。押入れが変わったことで、部屋全体が明るくなりました。
「色を変えるだけでこんなにも雰囲気が変わるんですね!」と驚く大学生のみなさん。
「子どもたちが色決めから、ペイント、掃除と全て協力してやってくれたので、子どもたち同士の関係がより深まってよかったです。」と職員さん。

集合写真
完成写真

頑張ったみんなには職員さんからご褒美としてあめ玉のプレゼントがありました。飴を舐めながら、自分たちが塗った押入れを誇らしげに見つめる子どもたち。みんなで協力しペイントしたことで、達成感やみんなでひとつのことをする楽しさや面白さを感じてくれたのではないでしょうか。生まれ変わった押入れで子どもたちがどんな遊びをするのか考えるだけで、私たちもわくわくします。この押入れがずっと子どもたちの特別な場所であってほしい、そしてこの場所でたくさん思い出が生まれることをわたしたちも願っています。

実施日 2014年8月8日
実施施設 東京都品川区
大井倉田児童センター
関係者(団体)名 品川区
参加人数 21名
go surfing, green market