ペイントで変わりはじめる、私の暮らし

HAPPY WALL PROJECT

南大井児童センターのホール

2014年7月26日、品川区南大井児童センターにてHappy Wall Projectを行いました。南大井児童センターは、保育園、シルバーセンター、図書館が入る複合施設の5階にあり、乳幼児から小中高生と幅広い年代の子どもたちが活発に利用しています。

今回のペイントは、物を大事にする気持ちを育みたいという館長や職員の方の想いから始まりました。ペイントする場所は子どもたちの遊び場であるホール。このホールはバスケットボール、トランポリン、跳び箱、卓球など子どもたちがたくさん遊んできた場所です。みんなが使ってきたホールをみんなできれいにすることで自分たちのホールに愛着を持ち、ホールを大切に使おうという気持ちになってほしい。そんな想いをHappy Wall Projectによって形にしたのです。

HWP

実はこの企画をするにあたり、ひとつ心配事がありました。それは、ホールの塗り替え面積の広さです。その広さは約90㎡。職員のみなさんは、当日人が集まるか、一日で塗り終わることができるか、とても不安に思っていました。そこで、「チャレンジペインティング」と題して保育園、近隣小学校やシルバーセンターなど多くのところに告知をしたのです。すると、当日には乳幼児クラスの親子や児童センターを利用する小中高生、そして近所のお子さんとその保護者の方々など、本当にたくさんの方々が参加され、なんとその数、総勢80名にもなりました。
みんなでおそろいのHappy Wall Projectのロゴを背中につけ、ペイント開始。

ロゴ貼り㈰
ロゴ貼り㈪

選んだ色は明るい色で目にも優しいグリーン系の「grass hopper」。ペンキがはがれていた巾木も合わせて「freckle」という濃茶色にしました。
子どもたちはくすんだ青色から明るい緑色に変わっていくホールを見て、面白がり、笑顔でどんどんペイント。大きい壁にダイナミックにペイントする子どもたちの姿に大人も思わず笑顔がこぼれます。

ペイント写真㈰
ペイント写真㈪

「ひとつのことを大勢の人とやりとげた達成感と一体感があって、とても楽しいですね!」と仰るお母さん。着ていたTシャツにペイントで足型や手型を押し、記念にとっておくという親子も。

参加者や職員の方々の頑張りのおかげできれいに塗り替わったホールは、明るいさわやかな色で雰囲気が明るくなり、広く感じるようになりました。準備に奔走した職員のみなさんも、リニューアルした壁とみなさんの笑顔を見て、この企画に参加してよかったと心から思ったそうです。

完成写真㈰

完成写真㈪

もう一つ心温まる出来事がありました。
「もっとペンキ塗りしたい!」という子どもたちに、見かねた職員の方が、「自由に塗ってもいいよ」と処分予定の棚をくださったのです。どうせ処分するものだから、と…。ところが、子どもたちによってペイントされた棚に、みんな驚きました。それは「grass hopper」と「freckle」の2トーンカラーでバランスよく塗り分けられ、とても可愛らしい棚に生まれ変わっていたのです。そのあまりに見事な出来栄えに、職員の方々も処分するのをやめ、ホールに置く新しい荷物置きの棚として活用されることになりました。

棚ペイント2
棚完成写真

今回、子供たちはペイントを通して楽しみながら、館長や職員の方々の想いを受け取ったのではないかと思います。それは、物を大切にすること、物は工夫することにより再利用できるということ。そして何より、自分たちでの手で物や場所を作り上げることで、それを大事にしたいという想いが芽生えるのだということを。
何年か経って彼らが大きくなり、そんな想いに気付くことを願ってやみません。そしてそこに私たちが一緒にいられたことをとても嬉しく思います。

大人数

実施日 2014年7月26日
実施施設 東京都品川区
南大井児童センター
関係者(団体)名 品川区
参加人数 78名(大人30名/子供48名)
Grass hopper, freckle