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NPYDA(Nippon Paint Young Designer Award)の優勝者が決定しました

8月に募集を開始したNPYDA リノベーション国際コンペの審査が終了しました。
応募期間が短いながらも応募してくださった学生の皆さま、本当にありがとうございます。
審査員 藤村龍至さん、成瀬由梨さん、猪熊純さんによる選考の結果、優勝者が決定しましたのでお知らせします。
この度優勝を手にされたのは、千葉大学大学院工学研究科建築学コースに在学されている
内田和也さんです。おめでとうございます。才能溢れる未来の建築家の活躍を期待します。

内田さんの作品と、審査員コメントを発表します。

<審査員コメント>

藤村龍至
藤村 龍至
東洋大学理工学部建築学科専任講師
藤村龍至建築設計事務所代表
かつて1980年代においては、記号こそが現実を変えると繰り返し語られて来た。
ところがバブル崩壊ととも にそれらの主張の虚しさが明らかになった1990年代以降、建築においては物質と経済の力だけが信じられるようになってしまった。
一等案はベルギーの金融街への提案であり、派手さはないが、そうしたコンテクストに触れているという予感が感じられた。グローバル・ツナミに世界が覆われた今、 私たちは物質や経済に居直るだけでなく、記号こそが現実を変えると信じられていたあの頃に夢見た表層の力を取戻すことができるかどうか。
本コンペにおいて、そのような力強い作品が選ばれて行くことを引き続き期待することとしたい。

成瀬友梨
成瀬友梨
株式会社 成瀬・猪熊建築設計事務所
一級建築士事務所
これは、つぎはぎだらけの町並みにレンガのスキンを被せることで、つぎはぎをフレーミングし面白い町並みへと変換しようとする案だ。既存の建物に軽やかなスキンを被せるというリノベーションの手法は、それほど目新しいものではないが、スキンと既存建物の間にできた空間にあかるい吹抜けやちょっとした半屋外のようなテラス空間ができていて、閉塞感のある内部空間と外部とのよいバッファーとして機能している。
内部の間仕切りにカラーガラスを用いているが、白いレンガに色が反射して外からかすかにその色が感じられる等、外部からもその効果が感じられるような工夫がほしかった。

猪熊純
猪熊純
株式会社 成瀬・猪熊建築設計事務所
一級建築士事務所
今回のコンペのテーマは、対象となる施設や用途は何でも良く、コミュニティと環境的思考を含んだ提案を要求しており、広がりのある難易度の高いものであった。
入賞案は、そうした課題設定に対し、ブリュッセルという敷地、オフィスという用途などを独自の視点で設定し、既存の町並みの要素を再構成することで、全く新しい景観を作り上げている。新しく加えた壁の要素は、建物の単位や所有の区分を超え、ダイナミックに広がっており、建築的思考の可能性を感じさせる。

<内田さん作品>

(0104)日本語designstatement
(0104)Board1
(0104)Board2
(0104)Board3

https://room-bloom.com/event/nippon-paint-young-designers-award/


【募集概要】

本コンペは日本ペイントが主催する、リノベーションの国際コンペです。

NPYDA2013

審査員:藤村龍至、成瀬友梨、猪熊純
賞金:  優勝  1名  20万円 (国際ワークショップへの参加資格)
優秀賞  2名  5万円
参加国: マレーシア、シンガポール、パキスタン、インドネシア、べトナム、タイ、中国
応募方法:
下の登録フォームより、申込みを行ってください。登録完了後、ご登録いただいたメールアドレス宛に、登録番号をお知らせします。

登録

作品の提出には、sendspaceを利用し、info-rb@npc.nipponpaint.co.jp宛に送ってください。また、登録時にお知らせした登録番号をファイル名として下さい。

応募作品は全て英語にて製作し、デザインの説明(design statement)については日本語バージョンも添付下さい。
詳細はこちらで確認下さい。 HP: www.youngdesigneraward.com.my

また以下は応募要項の日本語バージョンです。

1、概要
本コンペは、若手の建築デザイナーのみなさんのアイデアを世界に向けて発信することができる場です。
今年のテーマは、Re:Think&Re:Createです。今あるものを見直し、見たことのないものに作り変えてみませんか。固定概念にとらわれず、感動を引き起こすようなデザインを提案してください。また、環境にやさしいアイデアは重視します。デザインの力で色鮮やかな明るい未来を作ってみましょう。

2、テーマ
今年のテーマは、Re:Think&Re:Createです。商業施設や住宅、公園、使用されていない建物などを、外観だけでなくコミュニティという視点を含めて考え直し、未来の暮らしをよりよくする“環境にやさしいデザイン”に作りかえましょう。
“いま”のトレンドを調査した上で、あなたが定義する従来の建物を示してください。そして、それをもっと魅力的でおもしろく、実現性のある建物に変身させてみてください。

3,応募について
テーマ      Re:Think&Re:Create
参加者条件    建築を学ぶ大学3年以上の学生
提出制限     1人1作品
必須事項     使用できる色は、日本ペイントのカラーチップに限定します。NPYDAのHP(youngdesigneraward.com.my)よりEntry kitをダウンロードしていただき、color-chipフォルダをご参照ください。
環境について―環境にやさしい商品であり、どういったものが使われているか説明してください
配色―なぜその色を選び、配置させたのかを説明してください
名前・テーマ/コンセプト―プロジェクトのタイトル・テーマ/コンセプトは必ず明確にしてください

4、応募方法

  • ・プレゼンシート:A2サイズ 3~4枚、データでのみ提出可
  • ・1枚目のシートで従来の建物の特徴、デベロッパー、フロアの構想、正面図、家具の配置、分析、design statementを記してください。
  • ・2枚目以降では、3Dパースもしくは模型の写真などを示して下さい。
  • ・プレゼンシートは、英語、横書きであることとします。
  • ・A2のプレゼンシートはフォルダ名“(事前登録番号)Presentation Board”,ファイル名は“(事前登録番号)Board1”と記し、CD/DVDに保存してください。
  • ・直近の証明写真をJPEGフォーマットで提出してください。
  • ・すべてのイメージファイルは、300dpi以内にしてください。
  • ・個々のパースは、JPEGフォーマット、高解像度(300dpi)最小A4サイズで“(事前登録番号)perspectives”というフォルダに保存してください。JPEGのファイル名はLivingroomやLobbyのように、エリア名で保存してください。

NPYDAのHP内にサンプル資料がありますのでご参照ください。

5,design statement
プレゼンシートの、審査員が始めに目にするところに記してください。
また、design statementには以下の6つの視点は必ずふまえて下さい。

  • ・その建物を選択した背景は何ですか。
  • ・そのアイデアが何によって引き出されましたか。
  • ・その建物の目的やビジネスの形態はどんなものですか。
  • ・Re:Createに使用したコンセプトやスタイルは何ですか。
  • ・その色や配色を選択した理由を教えてください。
  • ・材料、メンテ、エネルギーの取り扱い、水、廃棄物の管理に関しての環境アプローチについて。

以上の通り、design statementを、英文100words以内で簡潔に記してください。
また、日本の学生は日本語版も提出してください(A4サイズ1枚以内)

建築分野 審査基準

【環境・デザイン要素―30%】
●気候・エネルギー・水
エネルギーを最大限に効率よく利用、また、再生可能エネルギーを利用してください。
●建物の材料と環境
環境にやさしい材料で環境問題の解決に貢献して下さい。
そうすることで、健康被害問題を防ぎ、安全な労働環境を作ることができるでしょう。

【内装環境の品質(Indoor environment quality IEQ)】
建物のIEQは、居住者の健康、快適さ、生産性に影響します。
換気状態がよくて、人工光も最低限しか使われていないような、持続可能な建物を求めます。
●環境にやさしい革新的な活動
メンテナンスや資源を出来るだけ少なく、化学製品を減らし、費用効果の高いものを求めるエコ材料や、システムには名前を付けてください。

【色の要素―30%】
色の調和
・色のバランスをどう作っていくのかということを重視します。
配色
・ 自然に見せるように色をどうブレンドするか、目立ったデザインを創るための色の使い方を目指してください。

【計画&デザイン―30%】
●機能性
デザインはコミュニティにポジティブな影響を与えるものにしてください。
●空間デザイン
スペースの使い方もデザインしてください。
●スペースの再考
デザインのアイディアは革新的で創造的であり、公にとっても有益なものにしてください。
●デザインのオリジナリティ
オリジナリティのあるデザインにしてください。

【Design statement&建物分析―10%】
建物とその背景の関係―どのようにデザインが環境にやさしく社会性のある建物の要素となっているのかを示してください。

コンテストルール&規則

  • ・締切日:2013年10月4日【消印有効】
  • ・建築学部に在籍していなければなりません。
  • ・3年間以上建築を学んでいなければなりません。
  • ・1人1作品とします。
  • ・規則は必ず守り、提出はsendspaceを使用し、info-rb@npc.nipponpaint.co.jp宛に送ってください。
  • ・提出されたデザインはすべて日本ペイントの所有物となります。
  • ・審査員が優勝及び優秀賞に関する最終決定を下します。
  • ・主催者や、スポンサーにふさわしいと思われた優秀作品はマーケティングや販促の材料として特集されるかもしれません。
  • ・賞を譲渡すること、また現金やクレジットカードに交換することはできません。
  • ・主催者は事前にお知らせすることなく、優勝賞金を他の商品で代用することがあります。
  • ・金賞を受賞された方はプラチナ賞を目指すNPYDA final(日本開催、国際ワークショップ)に参加する資格を得ることができます。
  • ・優勝者に対しては、NPYDA final(@日本ペイント東京、品川)に参加するための旅費、またそれらに付随するすべての費用を負担します。
  • ・詳細を確認したい方は、下記までお問い合わせください。
    E-mail: info-rb@npc.nipponpaint.co.jp