ペイントで変わりはじめる、私の暮らし

コラム

04.反射する色について考える

04.色から暮らしを考える  〜反射する色について考える

色の使い方として、反射というのがあります、白い壁に色をつかってその色を反射させるのですが、これはよく使われる方法です。
下の写真をご覧ください。コルビジェのつくったロンシャン教会堂ですが、枠のところに色を使い、それが反射しています。直接の色に比べれば光の加減によって色が変化し、そこに奥行きを感じます。使っている色は赤、青、黄といった三原色ですが、反射させる事で淡い光にかわっています

色というのは周りの光やコントラスト、そして反射によって変化するものです。サンプルで見ても実際に塗ってみると随分と印象が変わりますし、見る時間帯などによっても変わるのです。
建築で色を使うのはとても難しいとも言えます。色が建築の形や空間より主張してしまうからです。でも色のない建築は味がないかもしれません。なにか未完成な感じもします。冷たい感じもします。このコラムを書き始めて、建築の中でどう色を使っていくのかを考えるとその難しさと、同時にまだまだ可能性があることをあらためて感じ始めています。

04.色から暮らしを考える  〜反射する色について考える04.色から暮らしを考える  〜反射する色について考える

そういえば教会のステンドグラスを通る色も興味深く思います。暗い教会に差し込む様々な色、それは色というよりコンピューターの画面を見ているようにも見えます。差し込む色、床に映し出される色、細かく、描かれた色の模様が建築に深さや楽しさを作り出しています。

反射という色の使い方、みなさんはどのように思いますか

次回は、街の色、船の色を使う漁村
イタリアのプロチダという海の近くの漁村の話です。